工具の基礎知識

電池の種類

■メモリー効果


○ニッケル水素電池を放電する際に、充分に電池電圧が低下する前、すなわち容量をある程度残した状態で放電を中止し、再度充放電を行うと、初回に放電を中止した付近で少し電圧が低めに推移するようになります。

○特に、放電を毎回放電途中の同じ付近で中止していると、この傾向は顕著になってきます。

○その後放電を止めずに継続すると毎回放電を中止した付近においてくびれたような電圧挙動になります。

○このように、電池が浅い深度の放電を受けた経歴を記憶(メモリー)していることから、この現象をメモリー効果現象と呼んでいます。

○ニッケル水素電池では、この現象は一時的なものであり、深い放電を行うことで通常は解消します。


■ニッケル水素電池においてメモリー効果により使用時間が減少したセルの処置

○一度深放電に到るまで放電させればある程度回復するため、充電前に何らかの方法で充分放電させることです。

○最近のニッケル水素電池使用機器の充電器は充電前に放電させる「リフレッシュ機能」が組み込まれていることが多いようです。

○またユーザはあまり神経質にならずに、なるべく最後まで充電を行わず、電池パックの充電を使い切るような気持ちで機器を使うことです。


■リチウムイオン電池


○リチウムイオン電池では、どのような評価を行ってもメモリー効果が見出せません。

○したがって、データの上からはどのような継ぎ足し充電を行っても構わないことになります。

○しかし多くの人が、「リチウムイオン電池で継ぎ足し充電をやっていると電池の劣化が早いようだ」といいます。


○リチウムイオン電池は保存状態により劣化の程度が変化します。

○満充電に近く、保存温度が高いほど容量劣化が大きくなります。

○たとえば充電量が30%以下で、保存温度が15℃以下であれば、1年間の保存でも数%の容量劣化で収まります

○一方、満充電で45℃で保存すると、6ヶ月でも場合によっては60%程度の容量レベルにまで劣化することもあります。


○例えば携帯電話を自宅で毎晩充電器に乗せる人は、携帯電話の電池をほぼ常に満充電状態にしていることになります。

○このような状態で、夏季に外出したり、自動車のダッシュボードに放置したりすると、電池は高温状態で保存されることになります。

○このような状態が継続して、次第にセルの容量劣化が進むことが、上記のような印象の原因ではないかと考えられます。


■リチウムイオン電池の長寿命化対策

○では、リチウムイオン電池を長寿命にするにはどうすればよいのでしょうか。

セルメーカーは次のようなことを挙げます。


1.過電圧充電、大電流充電、大電流放電を行わない。

2.深放電を行わない。

3.保存は極力充電量を少なくし、低温で保存する。

1と2は製品が出来上がった状態で決まってしまっており、ユーザが制御することはできません。

3はその気になれば対策することができそうです。しかし、充電量を減らすということは、機器の使用時間が減ることです。

これは大容量電池に充電して、長時間残量を気にすることなく機器を使用したい、という要求に反することです。

低温で保存することは、例えば使わないときに電池パックを冷蔵庫に入れることではありません。

このような事を行うと、 冷蔵庫から出したときに結露が発生し、ショートを起こすこともあります。

また、電池は0℃以下では容量が低下します。


上記の条件で唯一できることは、電池を高温の場所に放置しないということです。

例えば、携帯電話やノートパソコンなどリチウムイオン電池使用機器を自動車のダッシュボードに放置しないとか、 暖房器具の近くに放置しないということは、電池の長寿命に効果があります。


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